服装と決断疲れ
スティーブ・ジョブズ、マーク・ザッカーバーグにオバマ元大統領。
世の成功者たちは、同じ(あるいは大して違わない)デザインや色の服を毎日着ているというのは有名な話です。
「今日着る服を決める」といった些末な意思決定のたびにエネルギーが消費されてしまい、より注力すべき課題・決断すべき課題に配分できるエネルギーが不足する『決断疲れ』を起こしてしまう。結果、個々の決断の質が低下するという理由なんだそうです。
僕も仕事で着るスーツなどに関しては遊び心を排して、スーツとネクタイはブラックとネイビーだけ、ワイシャツは白と水色だけという風に買う色を決めています。おしゃれの楽しさは感じられませんが、クローゼットの中の服はどのように組み合わせも、一応様になるように揃っています。
スーツ2~3着、ワイシャツ4~5着、ネクタイ4~5本、この程度揃えて、「昨日と同じものは着ない」というルールだけ決めておけば、おのずと着回しにローテーションが生まれるので、決断しないスーツ運用が完成します。
そして、さらに決断しない運用を徹底しているのが、スーツに合わせる靴下です。
靴下で決断しない4つのポイント
全部同じ靴下にでろえる
スーツに合わせる靴下は、他人からはほとんど見えることがない衣類なので、同じもので揃えることに抵抗が少ないように思います。
ショップに行けば、ブラック、ネイビー、グレーなどカラーはもちろん、ドット、アーガイルなど柄も様々用意されていますが、ここはあらゆるバリエーションを排して、
- ブラック、無地、5足
あるいは
- グレー、無地、5足
という買い方をします。ネイビー3足、グレー2足という買い方はしません。ポイントは、全く同じものをまとめ買いです。
このような揃え方をすることにより、どれを履こうかと選ぶ手間が省けるだけでなく、洗濯の後、干す手間も大幅に省くことができます。
おしゃれ心を出してワンポイントものを買ったりすると、朝の忙しいときに左右間違って履いたり、干すときに揃える手間が増えたりで、いいことがありません。
物干しに干したままにする
洗濯機から取り出したら、1枚1枚洗濯バサミで止めて干すだけ。2枚1組(一足揃い)にするより、バラバラに干したほうが乾きも早くおすすめです。
シワも伸ばしません。ワイシャツやハンカチなどは干すときにある程度シワを伸ばしたほうがアイロン掛けが楽になるものですが、靴下は干した時にシワになったとしても、履いたときにはほぼ完全に脚にフィットしシワが伸びるため、わざわざシワを伸ばす必要はありません。
洗濯物を取り込む手間も省きたいので、できれば部屋干しにします。もちろん、乾いたってたたみません。どうせ毎日、とっかえひっかえ履くわけですから、面倒なことはこの際やめてしまいましょう。履くときには洗濯バサミからもぎとって履くだけです。
ホーズにする
ホーズとは、今日的にはハイソックスのことを指すようですが、ウィキペディアによると、
ショース(仏: chausses)の別名。中世西欧の主に男子が用いた脚衣。
ということらしいです。あの王子様の白タイツはショースというお召し物だったんですね!!
ここでいうホーズはあんなに長くはありませんが、それでも全長50センチぐらいはあるので、明らかに普段履きの靴下とは長さが違うと思います。明け方、寝ぼけまなこで物干しに手を伸ばして、暗い中で手当たり次第に洗濯バサミからもぎ取っても、まず普段履きの靴下と間違って取ってしまうことはないでしょう。
また、ホーズの最大の特徴である長さゆえに、椅子に座って脚を組んだ時にありがちな、靴下とスラックスの隙間からすね毛がチラッと見えてしまうということがありません。紳士の身だしなみとしても、大変おすすめです。
買うとき、捨てるときは全部一度に
靴下は、一足のうちどちらか片方に穴が開けば寿命だということで、一足単位で買い替えになると思いますが、僕の場合は、5足どれか一枚に穴が開いたら全部買い替えということにしています。
これは、同じ靴下を5足用意して、毎日仕事に履いていき、同じペースで洗濯したら、きっとどの靴下も傷みは同程度だろうという考えだからです。
もちろん、全部同じ靴下なので、どれか一枚に穴が開いたら、その一枚だけ捨てて残りでローテーションしていくこともできます。このほうが経済的ですが、ちゃんと洗濯のペースを考えておかないと、たまの日曜出勤などに、物干しの前で「1本足りないっ!」などと絶句することになります。
ちなみに、物干しに干しているホーズがこれ。5足まとめて購入して1年履き続けていますが、まだまだ使えます。世の中には値段が高いものもありますが、これで十分です。
最後に
靴下のニオイといえば、それだけで1つのテーマになりそうですが、洗濯のお話も出たので、最後に僕が行っているニオイ対策をご紹介します。
一つ目は、洗濯の際に通常の洗濯洗剤と、色柄物用の酸素系漂白剤も投入して洗濯するようにしています。
二つ目は、靴下の素材。透けて見えるような薄いものは避けています。
これだけでずいぶん違うと思いますので、ニオイが気になる方は試してみてください。